その日の目覚めは最悪だった。目覚ましの音を鼓膜が拾ったが、なぜか左耳だけが外界から隔離されていた。何年振りかに味わうこの感覚。一握りの懐かしさと、途方もない煩わしさが左耳の異常事態を告げた。 中耳炎。もしくは外耳炎。この病気に何度となくお世…
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